生育ダウン剤
1.作物への働き方
植物(作物)の樹液(体内細胞液)のpHは通常pH5.0~5,5です。
秋に低温・短日になると、樹液のpHは上昇傾向となります。その時、糖度計診断で生頂点と最下葉の糖度差を診断すると、生育期には上下の差が1度前後あったものがその差がほとんどなくなります。これは生育がストップし、生殖生育に転化しているということです。
生殖生育では、水分の吸収が減り、それに伴い浸透圧で吸収するチッソの吸収が減退し、体内(茎・葉)に貯えてあった蓄積養分を果実や枝や根部に移動させます。このため茎・葉は黄色化することになります。
この自然界の現象から、樹液のpHを強制的に上げることにより、植物(作物)の生育をストップさせて栄養生育から生殖生育に転化することが可能になります。
この【イオン強化カルシウム】は、カルシウムを超高温で処理し、不純物を除去しイオン価を強化してあり、葉面散布で細胞に添加することで樹液のpHを上げ植物(作物)に秋が来たと錯覚させることが可能となります。
2.施用方法
- メロン ・ スイカ 等の果実の糖度向上
◎あらかじめ【シャングー】を葉面散布して、樹液中の未消化のチッソを消化させて下さい。
*未消化のチッソが多い場合は、蔓先が立っている状態です。
◎1,000~2,000倍で、収穫10日~3日前に1~2回葉面散布して下さい。
*農薬等の他剤とは混用しないで下さい。
*効果が表れると、蔓先が落ちてきて葉色が黄色化してきます。
*果実の糖度が上がります。 - ミツバ ・ アスパラガス 等の根の貯蔵養分向上
◎あらかじめ【シャングー】を葉面散布して、樹液中の未消化のチッソを消化させて下さい。
*未消化のチッソが多い場合は、芯(生長点)の黄緑部分が多い状態です。
◎1,000倍で、生育を止めたい時期の15日~5日前に2~3回葉面散布して下さい。
*寒波の到来前に生育を止め、根の貯蔵養分を上げるのがポイントです。急激な寒波で、茎葉が緑色で枯死すると、根の貯蔵養分は上がりません。
*農薬等の他剤とは混用しないで下さい。
*効果が表れると、葉色が黄色化してきます。
*根(貯蔵根)の糖度が上がります。根(貯蔵根)の糖度が25度以上になると、次期新芽の芽吹きが向上します。
3.注意事項
- あらかじめ【シャングー】を葉面散布して、樹液中の未消化のチッソを消化させて下さい。
- 農薬等の他剤とは混用しないで下さい。
- 浸透性の展着剤を加用すると効果的です。
- 農業用ですので、絶対口に入れないで下さい。