【2025年】月のリズムを活かした病害虫に強いイチゴ栽培

栽培型:ハウス促成栽培(9月中下旬定植 → 11月下旬〜翌6月収穫)

目的

月齢リズムと生理活性資材を組み合わせ、植物本来のリズムを活かした病害虫に強いイチゴ栽培を実現する。新月期の栄養成長活性を利用し、葉面吸収と細胞形成を最大化。根圏と葉面の両輪で免疫と持続力のある株づくりを行う。

使用資材と主な機能

※資材名をクリックすると詳細が表示されます。

資材名主成分・特徴主な効果使用部位
発根・団粒元アミノ酸・トレハロース・アミロース・高分子化合物発根促進・根量増加・団粒形成・好気菌優勢化潅水施用
フルボンフルボ酸・フミン酸(腐植酸)+海洋深層水CEC向上・ミネラル吸収促進・土壌団粒化・微生物活性化潅水施用
根酸クエン酸pH調整・難溶養分可溶化・微生物相改善潅水施用
再活DF遷移金属還元化合物+有機酸ガス害分解・酸素供給・根圏再生・好気菌活性化潅水施用
シャングーアミノ酸・コラーゲンペプチド・ニコチン酸葉厚・硬さ・免疫強化・耐病性向上葉面
K元気サポートカリ・リン酸液肥(有機酸結合)細胞壁強化・徒長抑制・生理バランス調整葉面・潅水施用
パワーゲン糖類+有機酸光合成促進・体力強化・品質向上葉面
ファイトカイニンサイトカイニン活性型天然抽出液細胞分裂促進・新葉展開・腋芽伸長・老化抑制葉面

ステージ別施用体系(全葉面散布倍率:1000倍)

①定植時:フルボン+再活DF(定植時潅注)→根張り促進・初期吸収安定化     ※定植は下弦の月から新月の間にすると活着が良い。
②活着期(9月下旬〜10月上旬):発根団粒元+再活DF+根酸(潅水潅注)→根量増加・微生物活性・土壌環境改善
③生育初期(10月):シャングー+K元気+ファイトカイニン(新月期中心葉面散布)→栄養成長促進・葉厚形成・耐病性付与
④開花~着果期(11月下旬~2月):シャングー+パワーゲン+K元気+ファイトカイニン(葉面散布)→光合成促進・糖度向上・灰色かび抑制
⑤収穫後半(3月~6月):再活DF+K元気+パワーゲン(潅水+葉面散布)→根圏再生・生理回復・果実品質維持・次作準備

再活DFは全生育期間を通じて月1回潅水施用することで、根圏の酸化還元バランスを安定化し、成り疲れ防止、病害抑制・根再生を促進。

新月リズム活用ポイント

新月期(新月の前日~翌々日)にシャングー+ファイトカイニンを重点散布する。この時期は栄養成長が活発化し、葉・茎の細胞形成・葉緑素合成・免疫活性が高まる。葉の厚み・立性・硬さが増し、灰色かび病・うどんこ病の発生抑制につながる。

期待される効果

1. 根と葉の同時活性化で、活着促進と根圏持続力の向上。
2. ファイトカイニン活性化による生長点更新・果房形成促進。
3. 新月散布+多機能葉面群による最大吸収と高い耐病性。
4. 再活DF+K元気+パワーゲンによる根圏再生・生理回復・高品質維持。
5. 長期収穫安定化と高糖度・高硬度果実の両立。

生体分析(生育診断)における硝酸過剰時の対応

生体分析で硝酸態窒素が過剰と判定された場合、シャングー(1000倍)の葉面散布を行う。アミノ酸・有機酸・ビタミン群が過剰硝酸をアミノ化し、窒素過多を健全生育に転化させる。軟弱徒長やうどんこ病・灰色かび病を抑え、葉肉厚化・色調安定・病害抵抗性強化を同時に実現する。

留意点

・散布は朝夕(気温25℃以下)に実施。・アルカリ剤(石灰硫黄合剤・銅剤・ボルドー液)との混用は避ける。
・定期的な潅水・葉面処理により、生理改善と病害抵抗性を持続的に強化できる。

月齢カレンダー(栽培期間/日本標準時)

対象期間:2025年9月〜2026年5月(9月中下旬定植〜翌年5月収穫)。
※ 時刻は日本標準時(JST)。

満月(日時)新月(日時)
2025年9月9月8日 03:099月22日 04:54
2025年10月10月7日 12:4810月21日 21:25
2025年11月11月5日 22:1911月20日 15:47
2025年12月12月5日 08:1412月20日 10:43
2026年1月1月3日 19:031月19日 04:52
2026年2月2月2日 07:092月17日 21:01
2026年3月3月3日 20:383月19日 10:23
2026年4月4月2日 11:124月17日 20:52
2026年5月5月2日 02:23/5月31日 17:455月17日 05:01

【運用メモ】

新月前日〜新月翌々日を「新月重点散布」とし、シャングー+ファイトカイニンの葉面散布を基本1000倍で実施。
新月前後は根に養水分が集まるので、再活DFの施用効果が高くなる。
満月前後は品質・糖度向上狙いでパワーゲン+K元気サポートの葉面散布(1000倍)を実施。